柿 x ミョウガ 混栽

コンパニオンプランツ



はじめに

土壌の乾燥を嫌う柿と、日当たりが苦手なミョウガは、お互いに助け合い共存するコンパニオンプランツです。今回は、この果樹と野菜について記事にしました。

こんな方に読んでもらいたい
  • ミョウガとはどんな植物なのか知りたい
  • 混栽によるメリットを知りたい
  • 混栽の栽培方法を知りたい

ミョウガとは

ミョウガは、ショウガ科に属する多年生植物です。ミョウガは地下茎を伸ばすことで、次々に新芽を出し増えていきます。連作障害は特にありませんが、3~4年植えっぱなしにすると生育が悪くなるので、植え替えるのをお勧めします。

冒頭でもお伝えしましたが、日当たりが良い場所を嫌います。また、土壌が乾燥することも苦手です。

食用としては

ミョウガを食べる文化があるのは、実は日本だけなんです。おいしい野菜なだけに、もったいない気がします。食べる部分は、地下茎の先端から生じる花ミョウガ(花蕾)や、幼茎を遮光して軟白栽培したミョウガダケを食べます。

花ショウガは爽快な香りがあるため、主に薬味や酢漬けで使われます。我が家では、みそ汁にミョウガ刻んで入れタマゴでとじて食べますが、香りがよくおいしいです。ミョウガには、消化促進や利尿効果があるといわれています。

混栽のメリット

柿は5月に花を咲かせて、6月下旬~9月中旬に実をつけます。ただし、この時期は実が未熟なため落下してしまうものがあります(生理落下)。一因として土壌の乾燥です。

そこで ミョウガの登場です。
ミョウガは柿の株元で栽培することで、土壌を保湿します。土壌が乾燥しないことで、柿の生理落下が減るため、結果的に収穫量が増えるわけです。

また、柿の枝や葉で株本に日陰を作るため、日差しや乾燥を嫌うのミョウガは育ちやすい環境になります。

11月中旬になると、ミョウガの茎葉が枯れて倒れるため地表を覆います。これにより、雑草が生えることを抑制してくれるのです。そして、有機物として土壌にすき込むことで養分となるのです。

栽培方法

柿の植付け

11月から3月の間の休眠期が適しています。寒冷地では暖かくなる3月に植付け、暖地では11月に植え付けたほうが、後の成長が良くなります。植える場所は日当たりが良い所を選びます。

ミョウガの植付け

植付けに適しているのは3月中旬です。柿の根元から30cmほど離し、円状に株間40cmにして地下茎を植え付けます。植え付ける深さは10cmにします。
すでに植え付けられている柿の場合は、樹冠 ※ ライン の外寄りに40cm間隔で植え付けます。

柿がすでに植え付けられている例

※樹冠(じゅかん)とは

樹木のうち、葉と枝が集まった部分を指します。

追肥

柿は12月~1月に寒肥、7月と10月に追肥を施します。ミョウガには特に必要ありません。

収穫

柿は色づいたものから収穫します。ミョウガは、1年目は秋に収穫し、2年目は夏に花ミョウガを収穫します。

柿の選定

1年目は主幹形に選定します。主幹形とは自然に伸びる性質を活かした三角形の樹形です。選定は冬の落葉している時期におこないます。1年目は主幹高さ70~80cmで選定します。

2年目は一番上の枝を1/3に切り詰め、他の側枝は取り除きます。

3年目は、一番上の枝が多いと下の葉に日光が当たらなくなるため、1/3に切り詰めて、下の側枝を2本残します。以降、前の年の夏に伸びた枝は切り詰め、今年伸びた枝を残して結果枝とします。

なお、柿は枝の先端付近に実をつけるため、先端付近を選定すると実をつけなくなるので注意してください。

まとめ

柿xミョウガの混栽についてまとめると

  • 6月下旬~9月の中旬 柿は土壌が乾燥すると未熟な実が落下してしまうため収穫量が減る
  • ミョウガを柿の株元に植えると、保湿効果により土が乾燥しずらくなり、柿の収穫量が増える
  • 強い日差しを嫌うミョウガを、柿の葉や枝が日差しから守るため育ちが良くなる
  • 11月中旬から、ミョウガの幹葉が枯れて倒れ、土壌を覆うため雑草が生えるのを抑制する
  • ミョウガの幹葉が土にかえり土壌の糧となる

以上となります。参考になると嬉しいです。

最後までご覧頂きありがとうございます。

参考文献

果樹の冬季せん定について | JA埼玉中央ホームページ (ja-sc.or.jp)

ミョウガ – Wikipedia




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