初心者必見! 木酢液(もくさくえき)の使い方

栽培関連まとめ

はじめに

木酢液は、水で希釈して使用しますが、希釈する濃度により雑草の種や菌を死滅させたり、逆に土の中の有効菌を増やして植物が健全に育つ手助けをする効果があります。

こんな方に読んでもらいたい
  • 無農薬栽培をおこないたい
  • 土壌改良したい
  • 肥料を与えすぎて植物が弱ってしまった
  • 植物の病気を予防したい
  • 害虫対策をしたい

木酢液とは

木酢液は木を原料として作ります。
以下がザックリした作り方になります。

  1. 木の材料を炭焼き窯で焼く
  2. 煙をパイプなどに通して冷却し液体を集める
  3. 3~6カ月涼しい暗所で熟成させる
  4. 上部に油分、下部にタールが分離するため中間層の木酢液を採取(中間の透明な液を採取)

木酢液は木を窯で焼いた煙から作っているため、スモークチーズなどと同様に燻製の香りがします。お酒が好きな私はとても好きな香りです。

効果と使い方

木酢液を散布して得られる効果は4つ

  • 土壌改良
  • 肥料過多の解消
  • 病気の予防
  • 害虫対策

土壌改良

土壌改良は木酢液を濃くするか。または薄くするかで効果が全く変わります。

濃い場合(希釈濃度20~30倍)

木酢液を濃く希釈した状態で土にかけると、土の中で一酸化炭素が発生します。これにより、雑草の種・菌類・土壌菌を死滅させ、有効微生物もいなくなります。3~4日経過すると、有機酸から有効微生物が先に発生するため、後から悪い病原菌が発生しずらくなります。

使用の際は、農作物にもダメージを与えてしまうため、植付け10~14日前におこなってください。

散布方法は、ジョウロを使って土にかけます。

薄い場合(希釈濃度500~1000倍)

木酢液を薄く希釈した状態で土にかけると、土の中の土壌有効微生物のエサになるため増殖が進みます。

これにより、植物の根っこの周りにいる有効菌や有効微生物は、根から糖分をもらいます。
お返しに、植物が直接吸収できない栄養分を、加工・分解し吸収できるように変化してくれます。
よって、植物は健全に育ちやすくなります。

散布方法は、ジョウロを使って植物の葉・茎・土にかけます。

肥料過多の解消(希釈濃度200~300倍)

植物は、光合成と土壌から吸収した栄養素(窒素成分)でアミノ酸を作り、アミノ酸からタンパク質を作ることで成長します。
しかし、肥料が過剰に施されると、光合成成分が足りなくなり、葉や茎に窒素成分が残ります。
ここで木酢液の登場です。木酢液を葉面散布すると、木酢液に含まれる有機酸と余った窒素成分でアミノ酸が合成されるため、肥料分を有効に使うことができます。

散布方法は、ジョウロでも問題ありませんが、噴霧器で葉や茎に散布するのがオススメです。

病気の予防(希釈濃度500倍 7~10日ごとに定期散布)

木酢液に含まれる成分は有用微生物の格好のエサになり、増殖した有効微生物が抗菌物質を分泌することで病害菌を寄せ付けなくなり病気が発生しにくくなります。

散布方法は、ジョウロを使って植物の葉・茎・土にかけます。

ちなみに、化学薬品は病原菌を減らせますが、有効微生物も減らしてしまう。よって、守ってくれる有効微生物がいなくなるため、再度病原菌が発生した際に、薬を使うしかない負の連鎖が起きる場合があります。

害虫対策(希釈濃度200~300倍)

比較的高濃度で使用することで、センチュウやアブラムシなどが植物に近づけなくなります。虫以外にも、犬や猫、蛇除けにもなります。

ただし、濃度が高いため葉に斑点が浮かぶなのど薬害が生じる可能性があるため、低い濃度から上げていくようにしましょう。

散布方法は、ジョウロを使って植物の葉・茎・土にかけます。

注意点・留意点

  • 希釈濃度が高い木酢液を植物に散布する際は、晴れた日の日中や夏の暑い時間帯に散布するのは避けましょう。しっかり希釈しても、水分が蒸発すると濃度が上がってしまうことがあります。朝や夕方の涼しい時間に散布しましょう。
  • 木酢液は空気に触れないようにして暗所で保管しましょう。

まとめ

木酢液を散布して得られる効果は4つ

  • 土壌改良
  • 肥料過多の解消
  • 病気の予防
  • 害虫対策

土壌改良
希釈濃度20~30倍で土壌をリセットする。
希釈濃度500~1000倍で、有効微生物を増やし植物を健全に育てる。

肥料過多の解消
希釈濃度200~300倍で、木酢液に含まれる有機酸と余った窒素成分でアミノ酸が合成されるため、肥料分を有効に使うことができる。

病気の予防
希釈濃度500倍を7~10日ごとに定期散布することで、有効微生物が増殖し抗菌物質を分泌することで病害菌を寄せ付けなくなる。

害虫対策
希釈濃度200~300倍で、センチュウやアブラムシなどが植物に近づけなくなります。
植物に害を与えないように、希釈濃度は低い濃度から上げていく。

最後まで読んで頂きありがとうございます。
参考になったら嬉しいです。

参考文献

【実は知らない】木酢液って本当に効果あるの?教えます    【カーメン君】【園芸】【ガーデニング】【初心者】【無農薬】 (youtube.com)

木酢液を使いこなすために知っておきたい、植物や微生物への働きかけの仕組み – 農業メディア│Think and Grow ricci (kaku-ichi.co.jp)

木酢液は希釈濃度によって効果が違う?!木酢液の様々な用途を紹介 – 農業メディア│Think and Grow ricci (kaku-ichi.co.jp)

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