ハクサイ x エンバク 混栽

コンパニオンプランツ



はじめに

ハクサイとエンバクを混栽する効果と、栽培方法について記事にしました。

今回、サポート役のエンバクは、成長がとても早く、葉っぱや根っこの量が多いことから、土にすきこむと大量の有機物を補充できるため、緑肥として用いられることが多いです。

そんなエンバクですが、ハクサイとの相性が良く病気を予防したり、害虫忌避(害虫を寄せ付けにくい効果)や、お互いに生育を促進する効果があります。このような近くで育てると相性が良く共栄する植物を、コンパニオンプランツといいます。

そんなコンパニオンプランツである ハクサイ x エンバク の紹介をします。

こんな方に読んでもらいたい
  • コンパニオンプランツに興味がある方
  • 有機栽培に興味がある方
  • ハクサイの根こぶ病を予防したい方
  • 害虫対策をおこないたい方
  • 混栽することでの効能を知りたい方
  • 混栽する方法を知りたい方

エンバクとは

エンバクはイネ科カラスムギ属の1年層です。漢字は「燕麦」で、英語名はOatであることからオート麦や、オーツ麦と呼ばれています。

エンバクの種類

大きく分けて2種類あります。

野生種

遺伝的多様性が豊富で、環境の変化や病害に対する耐性が高いです。だたし、種子が自然に落ちるため収穫することは難しいです。

栽培種

遺伝子多様性が限られており、特定の環境や病害に対する耐性が低いこともあります。ただし、種子が自然に落ちにくく改良されているため、収穫が容易です。

食用としては

日本では、明治時代に栽培が開始され、軍馬の飼育として使われていたようです。戦争で、馬から自動車に置き換わるにつれ、軍馬が少なくなり食用として使われなくなります。人間の食用として食されることは少なかったようです。

そして、現在はシリアル食品の普及により、オートミルやドライフルーツを入れたグラノーラ(フルグラ 筆者は大好物です)など健康食品として食されています。

効能

効能は3種類あります。

病気予防

エンバクは根からアベナシン(サポニン)という抗生物質を合成し、土壌病原菌に感染しないようにしています。ハクサイを近くで育てると、アベナシンの影響により土の中の病原菌が減ることで、根こぶ病の発生を防ぎます。

害虫忌避

エンバクを栽培することで、害虫もやってくるが天敵(てんとう虫、クモ、カマキリなど)を集めてくれるため、害虫を食べてくれるようになります。

生育促進

ハクサイは生育初期に虫に葉を食害されたり、根こぶ病になると育ちが悪くなりると寒さにさらされたときに、葉が足りず結球しなくなってしまいます。病気予防、害虫忌避により健全に育つことができます。

エンバクは、葉が広がると地表に影ができて、土が乾燥しずらくする働きがあります。また、刈り取った後も、根が多いので、土は大量の有機物を補給できることや、葉は草マルチで利用できます。

栽培方法

栽培カレンダー

栽培カレンダーは温暖地を参照しています。

ハクサイ
品種:富風 畑で長持ち白菜
メーカー:サカタのタネ
種まき後、65日~100日の好きな大きさで収穫できる品種です。
種まき時期がエンバクにと合わせやすいので、この品種を選びました。

エンバク
品種:ネグサレタイジ
メーカー:タキイ種苗
種まきから2か月程度で100~120cmになります。(背が高くなる前に刈り込みます)
種の量が多すぎず家庭菜園向きだと思います。
野生種の為、病気の抑制効果がたかいとされています。

品種

ハクサイは品種を選びません。エンバクは野生種の方が病気予防に効果があるとされていますが、緑肥用の物でも利用できます。

土づくり

植付け3週間前に、完熟たい肥 3.5kg/1m3。米ぬか、又は発酵鶏ふん 250g/1m3、有機石灰 200g/1m3を施します。


畝は、高さ15cm、幅60cmとします。

エンバクの種まき

畝たて時か、ハクサイの植付け時に蒔きます。効果としては、畝たて畝たて時に蒔いたほうがたかいです。

種は、畝内や通路にばら蒔きします。

エンバクの管理

育ちすぎてハクサイが日陰になるようなら、10cmくらいまで刈りこみます。刈り取った葉は、土にひいて草マルチとして利用します。

ハクサイ追肥

植え付けてから2週間後、通路側にボカシ肥を一握り施し土寄せし、その後に3週間後、同じように追肥します。それから2週間後、ボカシ肥を株の周りに一握り施します。

収穫

ハクサイの頭をおさえて、固まっていたら株元から切り取って収穫できます。

最後に

今回は、ハクサイとエンバクについてご紹介しました。ハクサイはアブラナ科の野菜ですが、ハクサイをキャベツやコマツナ、カブなどに置き換えても同じ恩恵を受けることができます。ぜひ試してみてください。

最後までご覧頂きありがとうございました。
参考にしてもらえると嬉しいです。

参考文献

沢山の植え合わせが記載されている「コンパニオンプランツ」の決定版です。木嶋利男先生の分かりやすい解説と、イラストや写真多いので見ていてとても勉強になります。オススメです。

エンバク – Wikipedia




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