タマゴの殻 で野菜を元気に! 

園芸のマメ知識

はじめに

玉子焼き、目玉焼き、卵かけごはん。タマゴは栄養があり料理も作りやすいので重宝します。色々な料理に使う卵ですが、殻。そのまま捨てていませんか?実は、タマゴの殻は園芸で、とても役に立つのです。そんなタマゴの殻を記事にしたいと思います。

タマゴの殻はこんなに便利
  • タマゴの殻で、土壌酸性濃度調整ができる
  • タマゴの殻は有機肥料になる
  • タマゴの殻でヨトウムシなどを撃退できる
  • タマゴの殻で植物の病気予防ができる

タマゴの殻を活用するための準備

タマゴの殻を割ると、卵白や薄皮が付着しています。卵白や薄皮はタンパク質を含んでおり、そのままにしておくと腐ってしまい匂いが出たり虫がつくこともあります。また、カビが生えたりするため、まずは水洗いして、しっかり乾燥させましょう。
卵白や薄皮を洗い流したほうが良い理由がもう一つあります。それは、薄皮などがついていると、殻を細かく砕いてもバラバラにならないからです。この状態だと土に、まんべんなく蒔くことが難しくなってしまうからです。
殻を砕く大きさは用途によって異なるため、後ほど解説します。

タマゴの殻 園芸活用

それでは、一つ一つの用途について紹介します。

石灰として利用

タマゴの殻の成分は、主にカルシウムです。カルシウムはアルカリ性なので、有機石灰として利用することができます。タマゴの殻は、ミキサーなどで細かく砕くと、土に溶けやすくなるため土壌酸度を早く中和することができます。逆に、殻を荒めに砕いくことで、分解遅くなり土をゆっくり中和できるようになります。これにより、急激に土壌酸度が変わらないため、野菜に負担がかからないことや、土にタマゴの殻が入ることで空気や水を通しやすくなるメリットがあります。

土壌を中和する際は、1週間前に牛ふん堆肥を施しておくと効率よく土壌を中和することができます。過去に石灰まき方記事を書いていますのでリンクを貼っておきます。参考にしてもらえると嬉しいです。

フカフカ土になる!正しい石灰のまき方 | コンパニオンプランツライフ (dorataro.com)

これは市販されているタマゴ有機石灰で、アルカリの保証成分量は50%です。貝類などを含んだ有機石灰は35%程度なので、タマゴ有機石灰のほうがアルカリ成分は強いです。
なお、粒々で販売されていることが多い苦土石灰(55%程度)や、白い粉の消石灰(70%程度)はさらにアルカリ濃度が高いです。

タマゴ有機石灰の販売業者は、マヨネーズでおなじみのキューピーです。マヨネーズを作った際にでるタマゴの殻を、ごみにせず有効利用してい所、さすがだなと思います。

有機肥料として利用

石灰として利用に記載したように、タマゴのカラはカルシウムを多く含んでいます。カルシウムは5大栄養素の中で4番目の栄養素で、細胞壁を強化する作用があるため、病気になりずらくする働きがあります。また、少量ではありますが、5大栄養素の、窒素、リン酸、マグネシウムも含んでいます。

タマゴの殻を細かく砕き、そのまま散布する方法もありますが、植物の種類によってはアルカリ濃度が高く負担が大きいため、液肥として蒔く方法があります。

液肥の作り方

用意するもの 

  • 穀物酢100mL
  • タマゴの殻 1個分(1mm程度まで砕く)

 

タマゴの殻を容器に入れ、穀物酢を注ぎこむことで発泡し”酢酸カルシウム”になります。
穀物酢を注いで一昼夜置き炭酸ガスを抜きます。
注意点は以下となります。

  • フタができる容器だと圧力がかかり爆発する危険性がある
  • 小さい容器だとタマゴの殻が吹き出してしまう場合がある


タマゴの殻を含んだままでは、希釈した後でジョウロの吹き出し口が詰まってしまうので、濾紙や茶こしでタマゴの殻を取り除きます。原液を水で、300~500倍に希釈して使用します。濃すぎると植物が枯れてしまうとがあるので注意しましょう。

虫撃退に利用

タマゴので、ナメクジ、ネキリムシ、ヨトウムシを撃退することができます。撃退するには、タマゴの殻を1cm程度に荒めに砕きます。このカラを、野菜の株本に蒔くことで準備完了です。
対象の虫たちは、土の上をはって移動するため、まいてあるカラの角に刺さり痛くて近づきにくくなります。

ナメクジは、記憶力と洞察力があることをご存じでしょうか。最大2週間弱の記憶が残ることが確認されています。タマゴの殻に刺さって痛い思いをしたナメクジは、近づかなくなることが期待できます。
ナメクジは成長すると賢くなる 高校生が実験で突き止めた記憶力と洞察力|高校生新聞オンライン|高校生活と進路選択を応援するお役立ちメディア (koukouseishinbun.jp)

植物の病気予防に利用

タマゴの殻に含まれているカルシウムを、葉や根から吸収することで細胞壁を強化することができます。これにより、細菌やウイルスの病気にかかりづらくなります。
また、直接的な影響としては、カルシウムはアルカリ性の為、病原菌である糸状菌(カビの一種)の繁殖を抑えることができます。
過去に”石灰で病気予防!タマネギの管理”の記事を書いているので、参考にしてもらえると嬉しいです。

投稿を編集 “石灰で病気予防! タマネギの管理 ” ‹ コンパニオンプランツライフ — WordPress (dorataro.com)

最後に

いかがだったでしょうか。タマゴの殻の万能さに驚きますね。
最後にまとめです。

  • 石灰として利用できる(細かく粉砕したのもで、アルカリ濃度は50%程度)
  • 穀物酢と混ぜて液肥として利用(穀物酢100mLにタマゴの殻1個分 希釈濃度300~500倍)
  • ナメクジ、ネキリムシ、ヨトウムシの撃退(タマゴの殻を1cm程度の大きさに砕き株本にまく)
  • アルカリ性の特性を利用し病原菌である糸状菌(カビの一種)の繁殖を抑える

皆様の菜園ライフに、少しでもお役に立てたら嬉しいです。

最後までご観覧いただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました