はじめに
今回は、タマネギ ➡ カボチャへの リレー栽培 を紹介します。
リレー栽培とは、ある野菜を育ててから、他の野菜を育てる 「前作➡後作」 のことで、野菜の種類によって成長促進・病気予防・空間利用・害虫忌避などの効能を受けることができます。
効能
タマネギ ➡ カボチャ のリレー栽培は、成長促進・病気予防・空間利用に効果があります。
成長促進
カボチャは土手などで自然に生えたものでも育ちます。タマネギを栽培していた畑では、土壌に残肥が残っていることも多く、そのままカボチャを植え付けても十分育ちます。
3月下旬からカビによる病気予防のため、タマネギに直接石灰を振りかける方法があります。石灰はアルカリ性であることを利用し、カビの繁殖するためにおこないます。このような作業をおこなうことで、カボチャを植え付ける前の土壌中和をおこなうこともできます。
過去の記事で紹介していますのでリンクを貼っておきます。
病気予防
タマネギの根に共生するバークホーデリア・グラジオリーという細菌が、抗生物質を出すことにより、土壌の病原菌をおさえられます。この影響により、カボチャの疫病や、立ち枯れ病を予防することができます。
空間利用
カボチャは株間を広くとるため、植え始めは広いスペースが空きます。しかし、タマネギの栽培中に植え付けることで、スペースを有効に使うことができます。
栽培方法
栽培方法について解説します。
栽培カレンダー
温暖地の栽培カレンダーになります。
カボチャは品種を選びませんが、タマネギは晩生(おくて)品種より、早生(わせ)品種のほうが、スムーズにカボチャに移行しやすいです。
晩生品種は、栽培期間が長いため収穫は6月になるため、病気にかかるリスクが上がり、他の野菜植付け時期を過ぎてしまうため、畑が空いてしまう場合があります。
メリットは、次の年まで長期貯蔵が可能なことです。
早生品種は、4月中旬~5月上旬に収穫できるため他の野菜へリレーがしやすい特徴がありますが、8月上旬までし貯蔵できない欠点があります。
中生(なかて)品種は、早生と晩生の中間の特徴になります。
種子を購入するなら、通信販売会社のAmazonや楽天市場が便利です。
タマネギの栽培
カボチャは広いスペースで、のびのびと育てることで生育が良くなります。カボチャにリレーする場合は、タマネギ植付けの条数を多くとり、畝幅を広くとっておくなど事前に計画しておきましょう。
カボチャの植付け
カボチャはタマネギの栽培中や収穫後、土づくりをおこなわずに植え付けます。トウ立ちしている株を抜いたり、欠株した場所に植え付けてもよいです。
ビニールマルチをして栽培していた場合は、そのままにしておくことで雑草が生えずらくなります。。
カボチャを植え付ける際は最低90cm以上は間隔をあけます。受粉しやすいよう2株以上植え付けるのが理想で、品種を合わせる必要はありません。
カボチャが根付くまでビニールで囲う、あんどん囲いで、寒さや強風から守ることができるため、初期生育が良くなります。
カボチャの管理
追肥は行いません。
カボチャは、子ヅルが2,3本でてきたら親ヅルを摘芯し、株元に実が付いたら、ツルの伸びが悪くなるので早めに摘果します。
伸びてきたツルは、左右に振り分け、1ツルに2果以下に絞ると実が大きくなり、着果した先の葉が多いと美味しい実になります。
また、ツルはところどころ根をはるため、できるだけ動かさないようにしたほうが育ちが良くなります。
追肥
追肥は施しません。
収穫
カボチャは受粉してから40~50日程度がとりごろで、実の付け根が茶色く色づいたら収穫適期です。取り遅れても実が傷むことは少ないです。
終わりに
応用として、カボチャの代わりに6月蒔きのゴーヤや、地ばいキュウリに代用することができます。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
少しでも参考になってもらえると嬉しいです。
参考文献
有機・無農薬のおいしい野菜づくり
筆者が有機栽培をする きっかけになった本です。各野菜の栽培方法から始まり、有機栽培の基礎として土づくりの方法・たい肥やぼかし肥料の作り方・コンパニオンプランツなども掲載。思わず何度も読み返してしまう一冊です。
コンパニオンプランツの野菜づくり
沢山の植え合わせが記載されている「コンパニオンプランツ」の決定版です。木嶋利男先生の解説がわかりやすく、マネしたくなる技術が詰まっています。
基礎的なことはあまり記載されていないので、野菜づくりの応用編という感じです。何回読み返したかわかりません。オススメです。
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